『パンクIPA』で知られるスコットランド発のブルワリー、ブリュードッグ(BrewDog)。
クラフトビール好きの方なら、聞いたことがあるかもしれないですね。
「デッドポニー・クラブ」「エルビス・ジュース」等のとんがったネーミングや、アルコール度数55%というとんでもないビールをリスの剥製に入れて売り出したりと、英国では奇抜なマーケティングとパンク精神で知られている会社です。
ビールの名前にされちゃった
そのブリュードッグまたもやという感じなのですが、英首相ボリス・ジョンソンの上級顧問ドミニク・カミングス氏をネタにしたビールを売り出しました。
その名も「バーナード・キャッスル・アイ・テスト」。
これは新型コロナウィルスによるロックダウン中に、カミングス氏が外出禁止令に違反、自分と妻が新型ウィルスに感染していることを知りながら、親族に子どもの世話をしてもらうためロンドンから遠く離れた英北東部ダラムの町まで車で移動したことがバレちゃった一件をおちょくったもの。
ニュースによるとカミングス氏は子どもを車に乗せてダラムのバーナード・キャッスルをめざし、そこでウィルス感染のためかすんだ目の検査をしてもらったと主張しています。
なぜわざわざそこまで行く必要があるのかは全くの謎。
コロナ感染&かすみ目で運転、大丈夫?
というわけで、ビールのフルネームは公募で「バーナード・キャッスル・アイ・テスト・ヘイジー・ダラムIPA」に決定〜。
限定発売で売上の一部は国民医療サービスに寄付されます。
「ヘイジー」ってつまり視界がかすんでるってこと。運転している場合ではないですね。
犠牲者が急増し「親類にも会っちゃダメ」という厳しいお達しが出される中「外出禁止令を出してる張本人らが違反してどうするんじゃ!」と、思いっきり国民の怒りを買ってしまった訳ですが、ビールの名前にされてイジられるってつくづく英国っぽいなあ、と思ったのでした。
ほかにもPS4からは「バーナード・キャッスル」というゲームがリリース。体調不良&視界のかすんだカミングス氏が大騒ぎする子どもを車に乗せてバーナード・キャッスルを目指すという内容なんだとか。いやはや、みんな怒ってますね。
ベネディクト・カンバーバッチが演じたブレクジットの黒幕
ちなみにこのドミニク・カミングス氏ってどんな人って思った方も多いと思いますが、2016年のブレクジット投票に深く関わった人物。
選挙参謀として離脱派の投票キャンペーンを成功に導いた老獪なお方であります。これも嫌われる原因なのよね。
英チャンネル4が制作したドラマ「 ブレクジット EU離脱 (原題: Brexit: The Uncivil War)」では、『シャーロック』や『ドクター・ストレンジ』で知られるベネディクト・カンバーバッチがカミングス氏を演じて話題を呼びました。
余談ですが、私は本人に似せたベネさんのヘアスタイルになによりも衝撃を受けましたです(笑)。
彼はこのカミング氏のほかにもホーキング博士やアラン・チューリング、ジュリアン・アサンジ…と、実在の人物を演じることが多いですね。