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写真家+ライター、ネモロバーツからのお知らせ&考えたことetc.をこちらのページで綴っています。

photo@yutacar

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ワクチン報道でびっくりしたこと

nemo roberts April 29, 2021

日本で新型ウィルスのワクチン接種が出遅れているという事情がらみで「イギリスではかなりワクチンが進んでいる」というニュースを見た方もいるかもしれない。

確かにものすごいスピードでワクチン接種が進んでいて、感染者も犠牲者も一気に減った。

この国は本気を出すとすごい。

世界大戦以来の頑張りだね、という人もいる。

最初の対応が遅れてたくさん犠牲者を出してしまっただけに、早く元どおりの生活が送れるようになってほしいと切に思う。

何かがズレてるワクチン報道

ロックダウン規制がもう1段階緩和された4月12日からお店や美容室、ジム、パブの営業がようやく再開されたのだけれど、(現時点では飲食店は屋外席のみ利用できることになっている)

そこでオヤ?っと思う日本メディアの報道があった。

レストランだかパブの屋外席で談笑する人たちの姿が動画で流れ

「イギリスではワクチンが普及し、人々が街に戻ってきている」的なテロップが流れていた。

あれ?

何かがおかしい。

この報道がされた時点では、
ワクチンを受けている人は基礎疾患があったり特別なケース以外、まだ45歳以上だけ。

飲食をしている男女はどう見ても20代〜30代だ。
屋外席なこともあり誰もマスクはしていない。

つまりこの映像に写っている人たちは
「レストランが数ヶ月ぶりに再開したから嬉しくて飲み食いしている、ワクチンをまだ受けてない人」の集団なんである。

つまり映像とテロップがマッチしていない。

イギリスの新型ウィルスの犠牲者はものすごく多い。
世界で10位内に入っており、人口あたりの感染者数も日本に比べるとべらぼうに高い。

前述の映像で人々がやっていることが、犠牲者を必要以上に増やしてしまった要因の一つだったりもする。

「ワクチン接種はこの時点で45歳以上まで進んでいる」というファクトも調べれば簡単にわかることだ。
(これを書いている時点では42歳以上の人がワクチンを受けることになっている。)

そうすればこの映像に合わせてワクチン普及の報道をすることがいかに不適切かすぐにわかる。

こういういい加減さを見つけてしまうと
映像についても「本当に4月12日以降に撮影したんだろうか。もしかして昔の映像の使い回し?」とかんぐってしまう。

怒るよりも、なんだか「ほんとテキトーだなあ〜」呆れてしまった。
実は確信犯で、あえて意味を曲げて報道しているとしたら、どんな思惑があるんだろうか。

結局勝つのは、、、

話はそれるけれど、
昨年スタートしたシステム、お客がお店を訪れると連絡先や来店時間を登録し、クラスターが発生したらすぐに連絡を受け取るTrack & Trace(接触者追跡システム)は、膨大なお金の無駄だったねという話を友人としていた。

ヨーロッパ全般でその傾向がある思うのだけど、英国人には「自分の行動をいちいち政府に教えてたまるか」と思う人が多すぎるんである。

つまり人権侵害だと抵抗を感じる人が多すぎて機能していない。それにいちいち面倒臭いのもある。

お店に入る時など、入口でTrack & Trace用のQRコードをスキャンしたり何やら記入をしなくてはいけないんだけれど「やってるマネだけ」の人が多すぎる。お店の方もやったりやらなかったりばらつきがある。

緊急事態だから素直に言うこと聞いてると思ったらそうでもないんですよ。

感染しても重症化しない若くて強いのがガンガン出歩いて飲み食いして経済も回して、進化論的に生き残るのかもねえ…とため息をついたのでした。

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