レストランはいまだほとんどクローズ状態の英国。
外食ができないこともあり、デリバリー・フードが大人気です。
お天気が良い日には前庭やバルコニーにデッキチェアを出し、デリバリーごはんを楽しんでいるカップルや家族をよく見かけます。「おうち外食」とでも呼びたい新しいスタイルです。
時間が増えたことで、ご飯作りを楽しむ人&料理に開眼した人も多いみたい。
自炊派のうちでは、買い物に行く回数を減らして材料はシンプルに。
その分ハーブやスパイスで変化をつけています。
近所にギョウジャニンニクがたくさん生えている場所をみつけたので、ニラ代わりに使ってみたりなど、ときどき冒険も。
(大都会ロンドンは実は野草の宝庫なんです。そのうち詳しく♪)
料理の際に、さいきん参考にしている料理本がこちら「The Flavour Thesaurus」(「味覚の辞典」)。
レシピではなく素材の組み合わせを知り料理に生かす「フレーバーペアリング」を教えてくれる内容になっています。「へえ〜こんな組み合わせが!」という驚きがいっぱい。
著者のニッキ・セグニット(Niki Segnit)さんは料理の中でも味覚関連に強いフードライターで、各種食品メーカーと組んで新商品開発にも取り込んでいるという方。
「レバーと青魚」「シナモンとビーフ」「オリーブとアニス」「リンゴとセージ」「 いちご×アボカド」「ヤギのチーズとブラックベリー」…組み合わせを眺めているだけでも、ワクワクドキドキ。パリの人気レストランの片隅で暮らす、料理好きなネズミが主人公の映画『レミーのおいしいレストラン』を思い出してしまうのです。
毎食作り続けて自分の作る味に飽きがきた方や自炊疲れの方も、ときめきが戻ってくるかも。
一流シェフや食品メーカーは、日々化学実験のようにフードペアリングを研究しながら新しい味を生み出しているんだなと、食材のみならずフード業界への見方も変えてくれる1冊。
風流な食の貝合わせ、この機会にぜひお試しあれ♪